ワーホリの仕事中に死体発見!WWOOFで経験した話
夜中のプチ騒動も終え、次の朝を迎えた。
周りは自然しかなく、太陽がキラキラと輝きか空気も凄く美味しい。
夜の冷たい空気がこれから徐々に暖かい空気に変わろうとしている。
よくテレビとか漫画とかでニワトリの鳴き声で目覚めるシーンがあるが、ここはまさにそういう場所だ。
朝はニワトリがお出迎えしてくれる。
ニワトリ達はビビリなのにエサ欲しさに寄ってくるところがまた可愛い。
朝食はオーナーの家で、焼いた食パンに自家製のジャムを塗って食べる。
飲み物は紅茶だ。
喉が渇いて水が飲みたくなったら、雨水を溜めたペットボトルから水を汲んで飲む。
殺菌も何もされてない水なので、日本だったら衛生的にどうのといった理由でまず飲むことはないだろう。タスマニアが世界でも有数の空気と水が綺麗な場所だからこそできることだと思うと、凄く貴重な経験ができたと今になって思う。
朝食を終えると草刈りの作業に入る。
またそこで一つ衝撃的なことがあった。
それは草刈り作業で、果物の木の周りの草を刈っていたときのこと。
何か茶色ものが転がっていた。
最初発見したときは何が転がっていたのかわからなかったので、恐る恐る近づいてみると、何かが血を流して倒れているのがわかった。
一瞬、頭の中が「???」になったが、そのあとすぐに何かの死体であることがわかった。
事件かいたずらで置いたのかわからなかったため、妻に話をしてオーナーに伝えてもらった。
こんな広い敷地で周りに人が殆ど住んでいないような場所で、いたずらなんてあり得るだろうかという疑問はあったが、あまりの衝撃に何が起こっているのか確認したかった。
こっちは凄く心臓がバクバクしているにも関わらず、オーナーの表情は全く変わらず、「あぁ、あれね」といった普通の反応だった。
反応だけ見るとまさかオーナーがこの動物を殺して捨てたのか⁉︎とも疑いたくなるくらいのものだったが、実際は全く違っていた。
話を聞いてみると、そこに転がっていたのはワラビーの死体だということがわかった。
なぜワラビーの死体が転がっていたのかというと、オーナーが道端で車に轢かれて死んでいたワラビーを持ち帰って木の周りに置いたからだった。
つまり死体を大地に返すために道端に倒れている死体をわざわざ拾ってきたということだ。
これには凄くびっくりした。
日本でもたまに動物が轢かれて道路の上で死んでるのを見かけるが、可哀想にとは思うものの車から降りて拾いに行く勇気は流石にない。
それを普通にできてしまうオーナーは本当に凄いなぁって思った。
タスマニアでは暗くなると、ワラビーやポッサムなどの動物が普通に出てくる。
そのため運転してたりすると、道路から飛び出してきたりしてお互いに危ない思いをする。
動物を避けようとしての事故が多いので、タスマニアでは動物が突然出てきて避けられない場合は、申し訳ない話だが轢くように言われている。
でないと路面が凍結していたり対向車がきていたりすると、急ハンドルをきることで大事故に繋がりかねない。
そういうこともあって、道路脇には意外とワラビーなどの死体が転がっていることが多い。
タスマニアで生活する中で、一日一回見ない日はないくらいだった。
そういったこともあってか、オーナー達は路上で死んでる動物を見つけたら、持ち帰って木の周りにそっと置いてあげていたのだった。
まさか草刈りで動物の死体に出会うと思っていなかった自分はその光景に衝撃を受けたのはもちろんだったが、そういったことを普通にできてしまうオーナー達の考え方にも関心させられたのだった。
本当にWWOOF生活は刺激だらけの生活だった。
次に続く
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※番外編