オーストラリアで永住権を取るか?日本で生活する道を選ぶか?①
以前の記事でも軽く触れたが、タスマニアで生活する中でこのままオーストラリアで生活し続けるか、日本に帰って生活をするのか非常に悩んだ時期があった。
オーストラリアに来て3ヶ月くらい経過した頃だった。
オーストラリアで生活し続けるというのは、永住権を取る道を選ぶということ。
永住権を取るにはいろいろな条件をクリアしなければならないため、恐らく最低5年は永住権取得に期間が必要となる。
しかも、昔は永住権の取得は比較的簡単に取れていたが、景気の悪化による国内雇用の充実のため最近では移民受け入れに消極的で、仮に5年後に永住権の申請ができたとしても、許可がおりるかどうか曖昧な部分もあった。
実際、自分の周りでも申請までの間に永住権申請の要件が変わったりして、永住権の申請すらできなかった人もいた。
逆に日本での生活を選ぶということは、またあの窮屈な世界に戻るということ。
いろんなことに気を遣いながら生活して、特に仕事面では日本なりの働き方をしなければならない。
もしかすると、オーストラリアにいる間に築き上げた新しい自分というものを押し殺して、日本では生活しなければならないかもしれない。
当時は、それを考えただけでもゾッとした。
それならもう答えは出てるような気もするが、そうは簡単に決められなかった。
というのも、自分がタスマニアに渡ったのは28歳のとき。
私の妻は2歳年下なので、26歳のときだった。
その年齢から最低でも5年は永住権取得に時間がかかると考えたときに、私は33歳で彼女は31歳という状況にある。
妻の方は、出産のリスクや健康面を考えて将来的に30歳までに子供を産みたいと考えていて、オーストラリアで永住権を目指すとしたら、子供の出産は厳しい状況になる。
確かに、オーストラリアで永住権を目指しながら、オーストラリアで出産するという選択肢もあるかもしれないが、正直オーストラリアの医療体制についてあまり信頼できていなかったので、オーストラリアで出産することは不安でしかなかった。
また仮に日本で出産して妻が日本で子育てしながら、私だけオーストラリアで永住権を目指すという選択肢もあるかもしれないが、何より生まれてきた子供が可愛そうだし、5年間も遠距離で生活することが全くイメージできなかった。
永住権を何が何でも取るんだというモチベーションの人は、どんな状況でもガムシャラに行動して、永住権を取得するのだろうが、私達にはそこまでする気持ちはなかった。
その時点で、永住権を目指すことは向いてないとは思うが、当時は本当に悩んだ。
そのため、出産を選択するということは日本での出産を意味し、永住権を目指すということは自動的に子供を諦めて2人で楽しむ人生を選択することを意味した。
正直、オーストラリアに来るまでは子供が欲しいとか思ったことはなかった。
自分みたいな未熟な人間が父親なんてなる資格もないと思っていたし、何より自分が父親になるイメージも持てなかった。
妻の方はというと、オーストラリアに行く前から側には可愛がっていた姪っ子がいたので子供を持つことのイメージもできてたし、子供が欲しいと強く思っていた。
そういう状況を考えると、オーストラリアで永住権を目指すのは私の価値観で選んだ道、日本での生活することの選択は、妻の価値観で選んだ道のようにも思えた。
次に続く
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※番外編