経済状況と共に変わるオーストラリアの永住権の条件。目指さなかった理由とは。


 

 


 

 

日本食レストランで働いた時の記事でも書きましたが、

お店で働いている間に永住権取得の可能性

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がでてきました。

 

当時は、

 

大好きなオーストラリアに住み続けることが出来る

 

という選択肢ができただけで

 

凄く嬉しかった

 

ですし、

 

自分たちがこれまで想像することのなかった世界に触れることができて

 

それだけで

 

「ワーホリに来て良かった」

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とまで思いました。

 

しかし、私たちが

 

最終的に選んだ道は永住権取得の道ではなく、日本での生活の方

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でした。

 

今回はこの永住権について私たちが

「何故、永住権取得を目指さなかったのか?」

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という部分について書いていきたいと思います。

 

まず始めに、この永住権ですが

 

「もし私が20代前半の時に出会っていたのならば、永住権取得の道を確実に選んでいた」

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と思います。

 

この辺の部分が私たちの選択を大きく決定づけたところ

 

になりますので、この辺のことを詳しく書いていけたらな思っています。

 

まず、選択しなかった理由としては大きく分けて

 

①時間的な余裕がなかった

②ギャンブル性が高かった

③家族が心配だった

 

の3つがあります。

 

まず1つ目の、

①時間的な余裕がなかった

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これは

 

私たち特有の問題

 

だとは思いますが、私たちがワーホリを始めたのが

 

私が28歳で、

妻が26歳

 

のときで、

 

ワーホリに行って数ヶ月で誕生日だったので

 

実質私が29歳と

妻27歳のとき

 

に行ったことになります。

 

仮に永住権を目指した場合、永住権取得までに最低4年間

 

はかかることになります。

 

これが私たちにとって大きな問題となりました。

 

タスマニア

 

地方のスポンサービザ

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になるので、

 

永住権取得のためのポイントは高いといえます。

 

そのため、

 

永住権取得を本気で目指せば取れる可能性は十分あります。

 

しかし、

 

4年経過後の私たちの年齢は

 

私33歳

妻31歳

 

ということになります。

 

となると私たちにとってはかなりハードルの高いものになりました。

 

なぜなら、ワーホリをしていく中で徐々に

 

自分たちの望む将来像

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というものが出来てきたのですが、その中でも特に核となる部分が

 

「妻が30歳になるまでに、子供を持つ」

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というものでした。

 

もちろん、

永住権を目指しながらオーストラリアで出産も出来ることは出来る

のですが、

 

お金の面でも医療面でも不安

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があったため、現実的には

 

「子供の方を取るなら日本」

 

「オーストラリアで永住権を目指すなら子供は諦める」

 

の2択しかない状況でした。

 

少し極端な選択

 

に見えるかもしれませんが、先ほどの不安材料を考えたときに

 

自然と選択肢がこの2つに絞られていました。

 

1.お金の面について

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永住権を取得した人としていない人では政府からの支援の形も違いますし、

 

永住権を目指す場合は基本的にワーホリの延長のような形で保険をかけ続けなければなりません。

 

そのような状況の中で出産•育児というのはかなりの不安

 

がありました。

 

2.医療面について

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この部分は、実際に私が経験してみて

オーストラリアの医療体制はかなり適当

だということがわかりました。

 

これは

 

医療技術が低いとかそういう話ではなくて、

 

その

 

仕事に対する責任だったり対応の仕方

 

だったりが

 

人によってかなり開きがあり、

 

殆どが適当な感じで流れていく

 

ので、そういった意味での不安が強くありました。

 

現に私が知り合った現地で生活している日本人の方も、

 

体調が悪くて病院に行って

「軽い捻挫だ」

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と診断され続けていて、おかしいと思ってGPにお願いして紹介状を出してもらって詳しい検査をしたら、

骨粗鬆症だった」

 

といった話がありました。

 

その他、

自分自身も交通事故に遭って入院したときも同じことを感じました。

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オーストラリアで生活している人ならわかると思いますが、

 

オーストラリアは担当者によって左右される面が凄くあります。

 

日本だと右へ習えで、仕事においては個人の個性よりも一律で同じサービスの提供が何事においても求められる

 

かと思いますが、

 

オーストラリアはその逆です。

 

※実際、オーストラリアで生活している人のブログなどで、切迫早産だったのに「大丈夫だ」と適当な対応をされた結果、流産したという人もいました。

 

(働く側にとって)

 

オーストラリアは凄く働きやすい国

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だと思いますが、

 

(サービスを受ける側の立場)

 

からすると

 

必ずしも良いとはいえない面

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があるといえます。

 

人の生死に関わるようなことは特に…

 

これは恐らく日本で生まれ育って、日本の医療環境を知っているから、それを求めてしまっているためだとは分かってはいますが、少なくとも私たちは

 

    

そのような環境の中でオーストラリアで出産するというのは凄く怖いもの

 

だと感じました。

 

そしてそういったことを考えていると、オーストラリアでの出産というのは不安でしかなく、ただでさえ初めての出産で不安になるであろう中で、それ以上の不安は抱えたくないと思うようになりました。

 

 

そうなると、

 

私たちに与えられた選択肢は自然

 

•永住権を目指さず日本で子供を産んで生活する道を選ぶか?

子供は諦めてオーストラリアで永住権を目指すか?

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の2択になりました。

 

そしてその結果、

 

子供の方が自分たちにとって大切だ

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という結論に至り、

 

永住権は目指さない選択

 

をしました。

 

この辺が冒頭で書いた、

 

「もし私たちが20代前半で永住権の話と出会ってたら、確実に取得の道を選んでいた」

 

という言葉の理由です。

 

年齢が若ければ高齢出産など子供の出産のことを意識しなくても済んだし、時間的な余裕

 

があるといえるからです。

 

「何歳からでも自由に人生をやり直すことができる」

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という考えは変わりませんが、

 

高齢出産の危険性や人の生死に関わるようなことについては、例外的に制約されてしまうもの

 

だと感じています。

 

とはいえ、

 

私たちが選択した道に全く後悔はないですし、今は子供たちに囲まれて幸せな生活

 

をしています。

 

②ギャンブル性が高かった

 

永住権の取得については、よく

 

ギャンブル性が高い

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と言われます。

 

これは、

 

永住権を目指しているときの国の社会状況に大きく左右される

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といえるからです。

 

皆さんもご存知だと思いますが、

 

何十年か前は永住権の取得は簡単で申請のための条件も厳しくない時代

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がありました。

 

しかし今では

 

永住権取得の条件も、様々な条件が課されて、仮に条件を満たして申請しても許可が降りないようなこと

 

もあります。

 

(1970年代)

 

オーストラリア国内の人口問題を解決するための政策

として

移民を大量に受け入れてきました。

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そして

 

人口問題が落ち着いてきたところで、次は伸び悩んでいた経済成長のために、生産性の確保と不足している労働需要の充足を目的

 

として

 

(1990年代から)

 

熟練労働者を積極的に受け入れる政策

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をとってきました。

 

この頃から

 

ポイント制による永住権の申請

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が本格化しました。

 

特に

 

若年層の労働者を受け入れることによって、国内の人口高齢化の問題を解決する目的

 

もありました。

 

若い人の方が永住権申請のためのポイントが高いのはそのためだといえます。

 

しかし、そうやって移民をどんどん受け入れていった結果、

 

移民は住みやすい都市部

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に集中しその他の都市は

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移民政策の恩恵を受けられない問題

 

が生じてきました。

 

また

 

急激に移民が都市部に住むようになったため、インフラ不足の問題や、元々住んでいた住民との共生といった問題

 

が出てきました。

 

特に景気の悪化で、

 

オーストラリア人の失業率が高まって来ると、

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「移民は仕事があるのに自分たちの仕事がないのはおかしい。移民が自分たちの仕事を奪っている。」

 

というような声が挙がるようになりました。

 

そういった声の高まりを受けて、

 

政府は過疎地域で働く熟練労働者を優先的に永住権取得の対象にしたり、その時の社会情勢に合わせて、年間の移民の受けいれる数を調整

 

したりしてきました。

 

このような

 

移民政策の歴史からも

 

「その時、その時の状況で永住権の取得ができる対象が異なってくる」

 

ため、

 

前年までは自分のステータスで永住権申請ができたのに、今年になると永住権申請の対象から外れていたというようなことが普通に起こってきます。

 

この辺が、

「永住権取得の道は、ギャンブル性が高い」

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といわれる所以だといえます。

 

人生をかけて永住権取得のために頑張ってきた

 

のに、

 

永住権取得まであと一歩のところで、いきなり梯子を外される

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のは、

 

絶望以外の何物でもない

 

と感じます。

 

もちろん永住権の取得は、リスクがある分そこから得られる価値は凄くあると思っています。

 

しかし、当時の自分たちの年齢と自分たちがなりたい将来像、そしてこのギャンブル性がを考えたときに、私たちは日本で生活する道を選択しました。

 

 

③家族が心配だった

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永住権を取得したとすると、

 

物理的に私たちはオーストラリア、両親たちは日本という形

 

になります。

 

そうなると

 

家族、特に両親に何かあったときにすぐに駆けつけることができない

 

といえます。

 

もしこれが日本国内の出来事であれば、公共交通機関がだめなら最悪、車でも運転して自分たちの気合い次第で何とかなるところがあるかと思います。

 

しかし、

 

これが国を跨いだ移動となると、ここまで簡単にはいかないもの

 

です。

 

これは永住権を取得した人の殆どが直面する問題だと思います。

 

 

私がワーホリで出会った、

 

永住権を取得してオーストラリアで生活している人たちはいずれも、

 

「親の死に目に会えなかった」

「親が何かあったときも何もすることができなかった」

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といった問題に直面していました。

 

それは分かりきったことなのかもしれませんが、オーストラリアで生活するということは、

 

「そういったことも覚悟して生活しなければならない」

 

ということになります。

 

この問題を考えたときに、

 

「私たちにとって何が大切か?」

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ということ2人で凄く話し合いました。

 

「家族に何かあったときにすぐに駆けつけられる環境」

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の方が私たちにとって凄く重要だという結論になったため、

 

必然的に日本での生活を選ぶことになりました。

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オーストラリアの永住権と聞くと、

オーストラリア大好きな自分たちにとっては最初は飛び跳ねるくらい嬉しい出来事でしたが、自分たちの将来像を考えたときに残念ながら選択肢から無くなっていました。

 

※これはあくまでも

私たちの価値観、人生観に照らし合わせた結果ですので、永住権の取得を否定するものではないのでその点はご理解ください!

 

 

隣の畑が良く見えるのと同じなのかもしれませんが、今でも

 

「オーストラリアの生活は良いなぁ〜」

 

って思うことはよくあります。

 

それだけオーストラリアは好きな国

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なので、

 

永住権という選択肢に出会った環境や状況が違っていれば、私たちも永住権を目指していたのかもしれません。

 

それだけ魅力的なものだとも思っています。

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この記事を見たみなさんが、

 

「何かを判断するための材料」

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になれば良いなぁと思い、今回は永住権についての記事を書いてみました。

 

ここまで読んで下さった皆さま、ありがとうございます。

また次の記事もよろしくお願いします。

 

 

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※ワーホリから帰国後に妻と結婚し、今は子供も産まれて普通の生活を送っています。ワーホリ帰国後の生活を綴った動画をYouTubeにアップしてますので、興味のある方は是非ご覧いただけると嬉しいです。