オーストラリアでワーホリ中のバッパーで、悪夢の始まり。
妻の一言をきっかけに、席を立った自分は真っ直ぐに日本人グループの席へと向かっていた。
日本人グループは男性2人と、女性が1人いた。
私は金髪に髪を染めた男性に
「すみません。日本人の方ですか?」
という言葉を投げかけた。
向こうからは
「あっ、はい」
という返事が返ってきたので、すかさず
「自分たちは2日前にタスマニアに来たばかりで、全くタスマニアのこととか、ワーホリのこととかわからなくて…皆さんはこちらでの生活は長い感じですか?」
と質問した。
「まぁ長い方ですね。」
という返事が返ってきた。
返事からしてあまりフレンドリーな感じではなかったが、初対面なのでそれは仕方ないと思い、頑張って話を続けた。
「ワーホリもタスマニアも初めてで、知り合いもいなくて…もし良ければいろいろ話を聞かせてください。」
と言うと、向こうからは
「あっいいですよ」とだけ返事が返ってきた。
口数は多くはないが、断られもしなかったため悪い人ではないのかな?と思って話を続けた。
自分たちが使ってた席に妻がいたので、妻を紹介して彼らが座っているテーブルに来ても良いか尋ねると、大丈夫だということだったので、妻と2人で彼らのテーブルに座らせてもらうことにした。
「今、どれくらい滞在しているのか?」
「仕事は何をしているのか?どうやって見つけたのか?」
を聴くと、向こうからは
•タスマニアに来て3ヶ月くらいになるということ
•ここに来る前はカナダでワーホリをしてて、それが終わってオーストラリアのワーホリを始めたこと
•この時期(冬)は仕事がないこと
•そうした中で、たまたまニンジン畑の農作業の仕事があって今はそれをしていること
などの返事が返ってきた。
ここまでは何ともなかったのだが、何がきっかけかはわからないが段々と変な空気になってきた。
彼が言うには、
「今見つけてる仕事も、ここのバッパーで毎日飲んで騒いでたら、たまたま滞在していたヨーロピアンの人たちと仲良くなって、仕事を紹介してもらった。」
ということだった。
あ〜バッパーに滞在しているとそういうこともあるのかぁと感心しながら聞いていると、1人の女の人が自分たちのテーブルにやってきた。
どうやらこの人も日本人グループの1人らしい。
その女の人は農作業を終えて帰ってきたらしく、少し疲れてる感じだった。
冬に仕事をゲットしているって凄いなぁと思いながら、話を聞いていると
•その女の人は、タスマニアで農作業をやっている有名な人(この辺の話はまた別の記事で書きます)に仕事を紹介してもらった。仕事場までは、その人がバスを運転して連れて行ってくれるので車などなくても大丈夫だということ。
だという話をしてくれた。
そしてその女の人は、凄くその有名な人に気に入られているので、いつも仕事を与えてもらっているということだった。
知り合いの中には、明日からもう来なくて良いと言われて解雇された人もいたりして、私はラッキーな方だと言っていた。
そして私はその人の連絡先を知ってるから、仕事も紹介できるので、もし希望するなら聞いてあげることもできると言っていた。
ただ話を聞いていただけなのに、いきなり仕事をゲットできるような話が出てきて、私たちは少し戸惑いながらも、もし可能性があるならばと思いその女の人にお願いしてみることにした。
すると向こうからは
「あっ…」
という言葉と共に、少し考えているかのような沈黙をしていた。
そして
「実は、そこの仕事は女の人しかできなくて、男の人は殆ど働かせてもらえないんです。理由はよくわからないですけど、そのオーナーは日本人とか韓国人の女の人が好きみたいで、そういう人ばかり雇っています」
という話をその女の人はした。
自分と妻の頭の中は「???」というハテナマークだけが浮かび、状況を理解できないでいた。
女の人しかできない仕事とかならまだわかるが、日本人とか韓国人の女の人が好きだから男性スタッフは雇わないってどゆこと⁉︎っていう疑問が頭の中をぐるぐると巡っていた。
いずれにしても2人で働くイメージをしていた自分たちにとって、妻だけ働くというのは当時は選択肢としてなかったため、自分から希望していて申し訳ないが断ることにした。
自分の記憶では、そこから何だか変な雰囲気になってきた感じだった。
次に続く
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※番外編